GP-Chem 東北大学 統合化学国際共同大学院東北大学
統合化学国際共同大学院

【短期海外研修 2025.3.29-4.3】 チェコ, カレル大学:西間木胡桃さん

私は、博士課程での長期海外研修を見据えて研修先の候補であるチェコ・カレル大学第一医学部のMartin Sztacho教授の研究室を訪問しました。
Martin Sztacho教授とは、彼が以前所属していた研究室のPIの先生が私の指導教員の共同研究者だったことから以前から交流がありましたが、私がチェコを訪問するのは初めてでした。
Sztacho教授は分子生物学を専門とし、細胞核内の脂質の動態について研究を進めています。細胞核内の脂質は、相分離によって液滴を形成することが知られており、私自身も細胞核内の相分離をターゲットに研究を行っていることから、何らかのコラボレーションが可能なのではないかと考え、彼の研究室を研修先として検討しています。さらに、Sztacho教授は細胞核内の脂質の発現量が、正常細胞とがん細胞で異なることに着目し、がん細胞へのスケールアップも視野に入れています。

初日はSztacho教授の研究室を訪問し、学部・修士での研究成果の発表をしました。Sztacho教授からは、私が博士課程での長期海外研修中に行う研究内容についての提案を受けました。
ディスカッションの前は英語で原稿を持たずに自分の研究を上手く伝えることができるか不安でしたが、ディスカッションが非常にフランクな雰囲気で行われたため、自分のペースで発表を行うことができ、Sztacho教授や他のメンバーとの質疑応答もスムーズに行うことができました。

写真1:自分の研究発表後にSztacho先生と

 

また、研究施設の案内もしていただきました。
非常に歴史がある建物だったため、まるで中世ヨーロッパのお城のような雰囲気でしたが、一連の実験設備が整っており、日本の大学では考えられないような不思議な空間でした。超解像度蛍光顕微鏡やタンパク質の精製装置などを見せていただきました。

 

二日目は、ラボメンバーの方にプラハ市内を案内していただきました。
プラハは1000年以上の歴史があり、また戦禍を免れてきた都市であることから、街全体が世界遺産に登録されており、ヨーロッパの中でも一二を争う程に街並みが美しい都市です。
実際に、今回訪問したカレル大学を含めプラハ市内は歴史的建造物ばかりで、日本のビル群といった建物は全く見られず、歴史の重さを感じることができました。
今回はプラハ城とカレル橋を訪れました。いずれも多くの観光客が訪れており、世界的な観光地であることが感じ取れました。

 

 

非常に短い滞在期間ではありましたが、半年間の滞在に向けて日本で進められる研究内容を改めて熟考し、博士課程での長期海外研修に向けたモチベーションアップにつながりました。英語でのディスカッションにはまだまだ課題があると感じましたが、長期海外研修までに少しでもスキルアップできるよう努めたいです。

改めてこのような貴重な機会を提供していただき支援していただきましたGP-Chemのスタッフの皆さまに心より御礼申し上げます。

ページトップへ